羅漢寺を守実行の気動車が発車すると、
人影のないホームに、切り離された客車が一両。
その向こうに、青の洞門の上に
雨で霞む耶馬渓の岩壁が迫っていた。
見事な風景の中にある駅なのに、
降りる人も乗る人もごくわずか。
耶馬渓を訪れる観光客は、
既にバス利用の時代になっていたのか。
雨の羅漢寺駅は静まり返っていた。
大分交通 耶馬渓線 1967年3月
(AIカラー化画像)
大分交通 耶馬渓線 1967年春
耶馬渓を流れる山国川は、雨が降るとすぐに増水する。その川沿いを、耶馬渓線が走っていた。羅漢寺駅周辺は観光地として知られた土地だった。だがあの日は雨が楽しさを奪っていた。



