先日、Facebookで1枚の写真 下津井電鉄クハ9を投稿したところ、単端式ガソリンカーまでいろいろ話題が拡大しました。しかし車両経歴などの話題はフロー型のFacebookには向かず、ストック型のブログで取り上げてみます。
下津井電鉄クハ9 茶屋町 1963.07.19 撮影:田辺多知夫氏
専ら朝夕の増結用で、使用頻度は比較的少ない(私鉄車両めぐり下津井電鉄より)
専ら朝夕の増結用で、使用頻度は比較的少ない(私鉄車両めぐり下津井電鉄より)
この下津井電鉄クハ9の元は、2両の単端式ガソリンカーの車体・台枠を背中合わせに接合してできた話はよく知られている。調べてみると下津井電鉄にいた単端同型3両(カハ1~3)のうち1両(カハ2)は井笠鉄道へ譲渡されたそうだ。
下津井のクハ9の元になったのはこんな単端だった。 井笠鉄道ハ17 1962.07.30
この時代は単端2両でできた電車と、元単端1両が山陽路に生きていた。
この時代は単端2両でできた電車と、元単端1両が山陽路に生きていた。
6 件のコメント:
こんにちは。単端を背中合わせにつないでしまうなどという技は、地方私鉄ならではですね。
クハ9の経歴は湯口さんの本で読んだことがありますが、細い前端部(単端の名残ですから当然ですが)や特大のヘッドライトなど、改めて見るとその珍妙さに驚かされます。
こんな珍奇なものを自社で作ってしまうところは、越後交通の長岡工場に通じるものがありますね。
ED4012さん
こんにちは。
全く同感です! あの特大のヘッドライトが珍妙で実に魅力的ですね。
下津井の工場にあったありあわせのヘッドライトでも使ったのでしょう。
越後交通栃尾線の長岡工場ならこんな改造はお手のものですね。
あそこは信じがたい驚きの車両ばかりでした。
もしこういう車両が保存されて会いに行けたら夢のようです。
下津井電鉄クハ9は単端式の軸受を流用したボギー台車を履いていたのですが、写真を見ると他の電車と同タイプのものに交換されています。
このことは、初めて知りました。
いつ、何のためか、台車交換について手持ちの資料には何の記述もありません。
同じ岡山県下の西大寺鉄道では、逆にボギー式ガソリンカー1両を分割し単端式2両に改造しました。
三等急電さん
下津井電鉄クハ9は単端の台車部品を活用した台車だそうで、
私もどんな台車かと思っていましたが、写真を見ると他の電車と同様な感じですね。
栃尾線の新型電車では古典客車の軸受流用がありましたが、近代化された台車でした。
西大寺の単端式は元がボギー車のため、かなり断面サイズが大きくてバケモノ単端に見えます。
下津井クハ9の台車ですが、1960年代初頭に偏心台車を履いていたカハ50~55改造モハ用に3両分の通常台車枠(NK-91 ナニワ工機製)を新造、それで余剰となった偏心台車を切り継いで華奢なクハ9用を置き換えたもののようです。実際こちらで掲載されているクハ9の台車はペデスタル部に補強板をあてて主電動機吊掛用端梁を溶接追加したモハ用加藤車両製台車そのもの(下津井の制御車用台車はモハ101用と共通設計だったクハ21用を別にすると端梁がありませんでした)となっています。残念ながら側枠中央部の状態が良く分かりませんが、恐らく何らかの切り継ぎ加工がおこなわれていると思います。まずはご参考まで。
匿名さん
クハ9の情報ありがとうございました。
下津井電鉄の切り継ぎ台車の変遷は複雑そうですね。
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