案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2010年11月9日火曜日

晩秋の頸城鉄道 大池

明治村から花ケ崎を過ぎると、大池に到着する。
大池も小さな停留場で、晩秋ののどかな風景であった。
ほくほく線が開通して、この風景も今では別世界になっていることであろう。

森から出てきて暫く走ると大池に到着する。 花ケ崎 - 大池      1970.11.2

大池に上り列車ホジが到着。軽便の低いホームと低い車体はお年寄りに優しい。
周囲を森に囲まれた大池停留場には、さんさんと秋の陽が差し、発車の頃になると、
どこからか子供達を連れたお母さんが現れて、ホームの上に干した穀物を集めていた。
遠くの畑にはヤギが草を食むのが見える。

大池を出た上りのホジは森の中に消えていく。

4 件のコメント:

H.Kuma さんのコメント...

溜息の出るような写真の数々、最初から最新まで一気に堪能させていただきました。あそこも、そこも、ここも… 行けないうちにあらかた廃止されてしまい、今になって廃線跡を辿ったりしております。でもやはり人を乗せて走る、現役の鉄道の姿がいいですね。今後も引き続き楽しませていただきたいと思います。

katsu さんのコメント...

H.kumaさん
コメントありがとうございました。
魅力的な地方私鉄の終焉期はちょうど学生時代で、おかげで各地を訪問できたのが幸運でした。
Rail and Bikes拝見しました。
多岐にわたるkumaさんの趣味を一同に纏められ凄いですね。こちらこそじっくり楽しませていただきます。よく通った八高線が懐かしいです。

Traji さんのコメント...

沢山の昔の風景!
その中で“頚城鉄道”がいちばんいいです。
じっと観ていると、ふっと画面のなかに
ひき込まれそうな、なつかしい気がします。
でも、何故か、もの悲しくさみしい気も…

katsu さんのコメント...

Trajiさん
コメントありがとうございます。
軽便の中でも特に人気あるのが頚城ですね。
私は晩年の頚城がとても印象的でした。
落日の軽便には、ゆったりとした時間が流れていました。そしてモノ哀しい雰囲気は遠い昔を想い出すせいでしょうか。