案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2019年7月31日水曜日

夏の日の思い出 尾道。

1962年7月30日、広島行き鈍行列車で17時07分 暮れ行く尾道に到着した。

尾道鉄道「おのみち」駅
味わい深い木造待合室、筆による小ぶりで端正なひらがなの駅名表示、巨大に見える連結器、まるで模型の情景を見ているようだ。

山陽本線尾道駅のホームが通勤客で賑わいはじめた夕方5時過ぎ、山陽本線ホームから地下道を進むとそこに「尾道鉄道のりば」があった。

夕暮れの「尾道鉄道のりば」で発車待ちしていた電車+客車がまもなくして発車した。駅の裏手では尾道の街の灯りが燈りはじめる。

2019年7月30日火曜日

美しい貨車

気動車がこんな美しい緩急車を連結していると堪らない魅力を感じます。

東野鉄道ワブ2  黒羽 1966.12.30
ワブ1形(1・2)とワブ10形(10)の3両が在籍していた。
これも松葉スポークの車輪を履いている。


2019年7月29日月曜日

鉄道模型コンテスト2019の審査結果

本日7/29の審査結果は、広島城北中・高等学校の作品「 瀬戸内の夕景」が
モジュール部門で最優秀賞【文部科学大臣賞】を受賞! おめでとうございます。



生徒達がこのモジュールにどんな想いを込めたのか一目で分かる上手いプレゼン・パネル。

2019年7月27日土曜日

鉄道模型コンテスト2019

会場が「東京ビックサイト」と言ってもいつもの東京国際展示場ではなく、りんかい線東京テレポート駅 or ゆりかもめ青海駅下車したところに仮設した臨時施設「東京ビックサイト 青海展示棟」であった。ビックサイトが分散しややこしいことに。

この展示会の中心が全国高等学校鉄道模型コンテストで、Nゲージ・モジュールレイアウトには高校生の感性が詰まっていて興味深いものがあった。どのモジュールが鉄道模型ではなく模型鉄道の楽しさ追及しているかの観点でみると、目に留まったのが以下の3作品であった。

モジュールが普及したせいか作品にはひどい水準以下もあり、ざっと見て回ると今年はレベルの差が大きくなっている印象があった。ただし凄腕モデラーが見たらどれも物足りないのは当然でしょう。

広島城北中・高等学校の作品「 瀬戸内の夕景」

 作品のしっかりしたテーマやコンセプト。
車両~運転~レイアウトまで物語性のある模型鉄道の楽しみ方を理想すると、このモジュールはそれに当てはまるでしょう。

瀬戸内海の4つの街を凝縮した「瀬戸内の夕景」


立教池袋中学・高等学校の作品。ある地方の祭りで賑わう駅前通り。

桐蔭学園高校の作品。とてもNスケールに忠実な感じが溢れ、夜景のテーマがいかにも女子らしい素晴らしい作品。

Nゲージのフレキレールは今どうなっているのかのお勉強でした。 このフレキではナローもNもローカル私鉄には使えません。

今や模型のウェザリングもここまでやるのかと思ったら、画材のパステルを使った線路やストラクチャーのウェザリングで画材屋さんのブースでした。

2019年7月25日木曜日

画質

最近、ビネガーシンドローム対処としてこれが最後のスキャンをtiffで取り込んでいますが、jpgに変換してしまうのでtiffでスキャンはあまり意味がないのかもしれません。

常に進化していくGoogleのブロガー、昔の記事を見ていると以前と何か画質が違う。ライトボックス機能(画像拡大)を使うと、拡大前のヨコ640pix表示の画質落ちの欠点があったが、これが改善されたようだ。


tiff→jpg 篠ノ井線のD50重連。  1963.7.20


tiff→jpg 松本電鉄浅間線。 1963.7.20

jpg 土佐電 御免町駅.1969.5.5

2019年7月24日水曜日

構内配線図の原稿

鉄道模型趣味誌の連載で構内配線図には結構手間が掛かります。
・まず数枚の写真から線路の配置やカーブを尺度不定のポンチ絵に描いて
 日々少しずつ修正していく。
・エクセル上で駅や建物の部品を幾つか作成する。
・エクセル上にポンチから構内配線図を作成する。
・構内配線図に建物(部品)を大体ならべる。
・写真を見て建物の大きさや配置を決めて行く。

これでやっと構内配線図の下絵となる原稿が完成。
この原稿をもとに本番の構内配線図を作成してもらう。
こんな手順で少しずつ原稿が作成されていきます。

おおよその配線図と建物を粗々揃えたところ。

2019年7月23日火曜日

鉄道模型趣味誌の連載記事 第2回

すでにchitetsuさんより紹介がありました新体制の鉄道模型趣味誌8月号(7月20日発売)。
遅くなりましたが私の掲載記事を紹介させてもらいます。

7月号からスタートしました「地方私鉄 失われた情景」シリーズの第2回(8月号)は上武鉄道を取り上げました。私の写真集では取上げなかった路線を毎月紹介して行きますのでよろしくお願い致します。なお写真集との違いは模型ファン向けの路線紹介になっています。

昨今の模型界のレベルの高さが物凄いですね。私たち世代の模型界はこんなではなかった、といっても50年も昔のこと、時代とともに何事も進化していく。






2019年7月16日火曜日

札幌市交通局 新琴似駅前


撮影:田辺多知夫 1965.7.19
橋の手前で行き止まりとなったドロ軌道とパンタのない路面電車D1035。電柱の看板を見ると「新琴似駅前」で、ここは札幌市電 鉄北線の終点であることが分かる。ディーゼルカーD1030形は1963年の登場から2年後。新琴似駅まで軌道が延長されたのが1964年といういうことから軌道も車両もまだ新しい。
上の部分拡大

新琴似駅前に床屋がポツンと1軒。

いかにも北海道らしい風景。

 最も新しい1964年製のD1041。 新琴似駅前
新琴似駅の線路が終わる橋の向こうの風景が僅かに写っている。駅の東側は大きな広場のようだ。

エンジンを制御するD1041の運転台。

D1021とD1032。新琴似駅前

新琴似駅前に到着するD1041。

2019年7月15日月曜日

井笠鉄道 くじ場

井笠鉄道が廃線(1971年)になる4年前、くじ場の車庫は廃線ムードが漂っていた。
もう使わなくなった2軸気動車が集められていて、その中に小さなハ15がいた。
写真集「地方私鉄1960年代の回想」下巻の解説編で紹介したハ16と同形で、
単端ジ1とジ2がエンジンを下ろして客車ハ15と16になったようだ。
このくじ場の場面が学生時代最後の写真となった。
ここに集められた車両はその後まもなく解体が進められたようだ。

撮影:1967.3.8

ジ14 ホワ2

旧神高鉄道の2軸気動車ジ15、14(1931年日車製)に比べると格段に小さいハ15。

ハ15

北川にいたハ16 1962年7月

支線神辺線や矢掛線を走った旧神高鉄道のジ15とジ14。

ホト4

くじ場の車庫 

くじ場

2019年7月13日土曜日

上田丸子電鉄のクハ、サハ

1970年の夏に撮ったクハ、サハを集めてみました。

撮影日:1970年8月
奥からクハ252+サハ28+クハ273+クハ253

元江ノ電の車体を使ったサハ28

元神中鉄道のクハ252

別所温泉駅にいたクハ253 

真田駅にいた2両の気動車崩れのトレーラ。
サハ27+サハ24 

2019年7月11日木曜日

上田丸子電鉄別所線のクハ273

上田丸子電鉄別所線の上田駅にいた元気動車のクハやサハ。その中で手前から2番目の元電車風の大柄なクハ273。一体これの元は何なのか。   1970.8.15 上田

窓配置がdD6D6D1、ベンチレータが左右に各6コ、のクハ273

 
クハ273の部分カット

何となく異質な3扉クハ273。 上田


何とクハ273の元はあの東横の気動車であった。
東横キハ1形→神中キハ1→相模クハ1115→相模クハ2505→上田クハ273
(これは多くの人が調べて分かっていることです)
関東鉄道鉾田線のキハ42201(元東横キハ2) 1966年8月 石岡