案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2010年10月21日木曜日

九十九里鉄道のあとかた

1961(S36)年2月で廃止された九十九里鉄道。
その頃、私はまだカメラもなく、東京から東金は遠い地で訪問を断念した。私にとって九十九里は憧れの軽便であり、軽便中の軽便を見なかった悔しい思いは今も続いている。

廃線から14年経った1975(S50)年5月の連休に東金駅の跡を訪ねてみると、そこには14年間も放置され続けた車両と軌道の跡かたがあった。
廃線後は遊園鉄道に車両を活用する計画だったらしいが、まさか廃線後14年も経って車両の一部が残っているとは思いもよらなかった。丸山車両製の単端キハ102やボギー客車ケハ111は解体された残骸のみであったが、ボギー貨車ケワ50形は台車をつけた姿で2両残っていた。駅構内のナロー軌道は残っていたが、その日はレールの取り外しや残骸整理の作業をやっていた。
九十九里鉄道の跡は、レールが残る軌道だけでも嬉しいが、整理直前のボギー貨車に会えたのは幸運だった。さっそく寸法を測りすぐ模型にして楽しんだものだった。

九十九里鉄道の跡かた ケワ50形  東金 1975.5.3








ケワ50形の前でレールが剥がされていた。
そばには無残な単端と客車の解体された残骸があった

2010年10月14日木曜日

越前の秋 昭和の電車

「えちぜん鉄道」福井駅からJR福井駅を反対側に抜けると福井鉄道福武線がある。福武線では1960年生まれの昭和の電車が今も活躍している。
地方私鉄は今やどこも都会電車ばかりで魅力を失っているが、福武線ではオリジナル車200形の3編成がラッシュ時に活躍している。福武線は派手な広告電車ばかりと思い込んでいたが、一昨年現地を訪問してみると200形が魅力ある塗装に戻されていた。
福武線は路面電車化が進められて来たが、ラッシュ時には高床式の200形が通勤通学客を満載し福井市内中心部の路面区間をノソノソ走る、こんな光景が楽しい。

朝、次々と登場して来る200形 201(昔の標準塗装) 市役所前 2008.10.14

朝の通勤通学時間の200形 202(路面電車塗装) 市役所前 

203は昔の急行塗装に。  西武生(現北府)車庫

2010年10月13日水曜日

越前の秋

この季節になると素晴らしい越前の秋を思い出す。
大日山の山並みに雲が浮かび、蕎麦の産地を行く電車。
九頭竜川に沿って山間や街を抜け勝山まで走る電車。
京福電鉄から生まれ変わった「えちぜん鉄道」は新鮮で越前の秋によく似合う。

保田 - 発坂 2008.10.13

発坂 - 比島  2008.10.13

発坂 - 比島    2008.10.13

2010年10月4日月曜日

軽便まつり

昨日は目黒さつき会館で開催された第6回「軽便鉄道模型祭」を見に行ってきました。
軽便鉄道ではお馴染みの車両(模型)がいたるところに展示され、懐かしい情景がジオラマで登場。
今年の軽便モジュール倶楽部の作品は軽便田舎電車で圧巻でした。

懐かしい井笠鉄道北川駅が再現 1/87ナロー  モデルワーゲン


田舎電車情景の軽便版 心象鉄道「下北南部電鉄」 1/87ナロー 軽便モジュール倶楽部

1/48ナローで頚城、井笠、沼尻、三重のお馴染みの車両が展示。
走行中は沼尻の編成で、沼尻の模型はどこでも人気もの。

けむりプロのUさん思い入れの丸山単端、この他いつもHP「夢遊生活の日々」で拝見
しているOナロー軽便の数々を見せて頂きました。どの作品も完成度の高さに溜息が!
1/48    頚城鉄道の丸山単端ジ1

今年も大盛況の会場