案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2015年9月15日火曜日

安比奈の鉄連コッペル

数日前、フランクフルトの博物館へこれを見に行った知り合いからこんな写真がFacebookに飛び込んできました。コメントに「鉄道連隊E103でユネスコ村以来30年ぶりの再会です」と。

えっ ユネスコ村に展示ということは安比奈の鉄連コッペルではないか! ということでブログで昔の記事「安比奈のコッペル1と2」を開けてみました。
安比奈にあったあの鉄連コッペルE103がドイツで美しく復元されていたのでした。

入間川の河原で泥に埋もれ泥だらけで放置されていたあのコッペルがあれから50年、ドイツに里帰りしてまさかこれほどまでに美しく復元されるとは驚きです。Facebookの写真(了解済)と50年前の安比奈の写真を比較してみました。

元西武3号機(鉄道連隊E103) フランクフルトの博物館  2015.09.13 


 西武3号機(鉄道連隊E103) 1965年2月  

西武2号機(E16)

西武3号機(E103)と 2号機(E16)

西武1号機(E18)と3号機(E103)がユネスコ村に展示されていた頃.1972年4月

8 件のコメント:

lodgershinmeishrine さんのコメント...

ドイツの鉄道博物館はスゴイです.
現在,私はザクセン州の鉄道博物館の公報係と,個人的にメールのやり取りをしていますが,
動態保存された蒸気機関車がたくさん有り,フェスティバルには,その多くに火が入り,盛況のようです.
https://plus.google.com/+HilbersdorferMuseumseisenbahner/posts
このアドレスに行き,中にある動画をご覧下さい.数日前に終了した今年のフェスティバルの模様です.

宵闇 さんのコメント...

西武もこんな蒸気機関車を持っていたとは侮れませんね。

ワタクシはヘンシェルも気になります。

katsu さんのコメント...

lodgershinmeishrineさん

今、Facebookで盛んにドイツ博物館の情報が入ってきています。
日本の多くの皆さんが盛んに現地と情報交換し出向いているようですね。
ネット時代到来で鉄道趣味も一気に国際化してきたような感じがします。
今週は立て続けにフランクフルト軽便博物館を訪問した人から鉄連E103コッペルの画像が入ってきました。
私は海外もので大きいものはダメですが2フィータのコッペルなどには興味深々です。
日本の趣味界で鉄連E103の本家本元の方もやはり今年5月にフランクフルトへ見に行っていたのですね。

katsu さんのコメント...

宵闇さん
昔の西武には驚くような車両が存在していました。
その多くは時代的に見ることはかないませんでしたが、
入間川に捨ててあった?鉄連Eコッペルの残骸だけはかろうじて見ることができました。
その後ユネスコ村に野ざらし展示されていたのですが、ロッドの白ペンキ塗りの
公園展示には全く関心向きませんでした。
それと比べるとやはり本場ドイツのレストアはもの凄いですね。
日本でこういうナロー鉄道遺産をレストアするところは
個人的にやっている那珂川くらいではないでしょうか。

S.Higu さんのコメント...

こんばんは。
Frankfurter Feldbahnmuseumの写真を提供させて頂いたHigu(倅)です。
僭越ながら、先方の博物館にも貴ブログを紹介させて頂きました。
特に安比奈の写真は先方でも持っていないようでした。
貴重な写真を拝見させて頂けたことに御礼申し上げます。

自分の記憶にあるこの機関車はペンキベッタリでロッドが失われ、クランクが全てあさってを向いた、到底走りそうもない姿でした。
幼い日に見た機関車がこんな立派に蘇ったのは、只々感激というよりほかはありません。
ルッターメラー式という、先台車までギヤボックスで駆動するような方式が採られていて、急曲線(R20位は通過できるのではとのこと)通過が出来る5軸駆動機関車というものですが、同方式の機関車はドイツにも他に現存していないそうです。
戦地で散った仲間が大半である中、幸運な機関車だとつくづく思います。

katsu さんのコメント...

S.Higuさん
今朝メール(写)拝見しました。
先日は博物館の写真を借用させていただきありがとうございました。
安比奈の鉄連E103の写真提供と弊ブログを紹介していただき光栄です。

E103の先従輪のギヤ駆動については臼井先生の「機関車の系譜図」を大変興味深く読んだことがあります。
入間川の河原にドロだらけで放置されていたコッペルがドイツで蘇った写真を見て本当に驚きます。復元もいかにもドイツらしい徹底ぶりですね。ユネスコ村に展示されたお粗末な復元を含め、戦時から今に至るまでドラマのような歴史が刻まれた貴重な機関車ですね。

風旅記 さんのコメント...

こんにちは。
西武鉄道は、郊外の住宅街と都心を結ぶ典型的な通勤路線、その先には秩父の山並み、くらいの印象しかありませんでしたが、お写真のような時代もあったのですね。安比奈線の正式な廃止のニュースを機に、その休止中の線路を歩いてみたいと思っておりましたが、以前はこのような風景が広がっていたとは驚きました。
それにしましても、使われなくなり放置され、皆から忘れられた存在は、見ていて悲しくなりますね。長年置かれたままの機関車は、スクラップにさえならずに泥に埋もれ、時が止まったかのようです。
今は周りの風景も変わっているのでしょうが、いつか訪ねてみたいと思っています。
お写真、楽しませて頂きました。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/

katsu さんのコメント...

風旅記さん
あのコッペル廃車体は生まれ故郷で見事に復元され幸せであったと思います。
実に変った駆動部の機構でドイツらしい機関車でした。
今の安比奈線に私も一度行ってみたいものです。
そう言えば、16号を走って川越を通過するのが定期ルートの時代があり、
川越で線路がまだあった踏切をガタビシ通過しましたが、
あれが安比奈線だったのですね。そうとは知らず何だこれはと思っていました。