案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2011年5月21日土曜日

軽便のアーチバー台車 2

地を這うように走る軽便客車の小さなアーチバーの極めつけは沼尻と西大寺でしょう。
軸距は32~33インチ、車輪径は17~18インチクラスと極小のアーチバー。
その反対で、まるでアメリカンナローのような大きなアーチバーは草軽の貨車。
軸距は48インチ、車輪径は24インチと軽便にしては巨大なアーチバー。
前回のアーチバー台車1で書いた、草軽貨車、西大寺客車、沼尻ボハなどの特殊サイズ台車とは
ここに紹介する特殊サイズ台車のことです。

沼尻鉄道ボハ6
 軸距32in(813mm)、車輪径18in(457mm)


西大寺鉄道ハボ14
 軸距33in(840mm)、車輪径17in(431mm)

草軽コワフ113→栃尾ニフ23

 軸距48in(1219mm)、車輪径24in(610mm)
草軽コワフの廃車体 新軽井沢

2011年5月14日土曜日

軽便のアーチバー台車 1

ここ暫くBloggerの不調で、コメント欄でエラー表示が出てしまい、ご迷惑おかけしました。
エラー直前に投稿戴いたコメントで消えたのもあるようで申し訳ありませんでした。
今朝からBlogger機能は正常に回復したようです。


九十九里鉄道 廃線後14年の残骸から思いついた軽便アーチバー台車のことです。
アーチバー台車と言えば3'6''ゲージ鉄道ではお決まりのサイズだが、軽便鉄道ではアーチバー台車の大きさは千差万別で不揃い、そこが軽便の面白さだが模型化では大変厄介なところ。客貨車の模型でオリジナル車のイメージを出すのにはこの台車サイズの選定が重要なポイントと思います。

九十九里客貨車の台車採寸サイズと、軽便各社の車両竣功図や採寸サイズをつけ合わせてみると、九十九里の軸距42in~40in、車輪径20inの台車は、軽便アーチバーの代表的サイズと言えそうだ。これに数種類の車輪径と入替えると各社の主な台車サイズに近くなる。
(但し草軽貨車、西大寺客車、沼尻ボハなど特殊サイズ台車は除く)

九十九里 軸距42inアーチバー台車
九十九里ボギー貨車の台車サイズを採寸すると
井笠の軸距42in(1066mm)、車輪径20in(508mm)クラスであった.

九十九里 軸距40inアーチバー台車
九十九里ボギー客車用を採寸(写真は天地逆)すると
軸距40in(1016mm)、車輪径20in(508mm)クラスであった.


井笠鉄道ホハ2

 軸距42in(1066mm)、車輪径20in(508mm)


仙北鉄道ハニフ1404

 軸距40in(1016mm)、車輪径18.5in(470mm)、19in(483mm)


遠鉄奥山線サハ1108

 軸距40in(1016mm)、車輪径20.9in(530mm)

沼尻鉄道ホハフ1

沼尻鉄道 軸距40in(1016mm)、車輪径22in(560mm)