案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2024年2月5日月曜日

庫内風景

どこの車庫や車両工場でも庫内風景は楽しいもので、
定期検査や改造でバラバラになった部品が並べてある。
完成車と違ってこんな光景の方に機械の美しさを感じてしまう。


加悦鉄道の庫内風景.
DB201 (昭和28年森製作所製) 1962.7.31




淡路交通の庫内風景. 1965.8.2
様々な改造や自社開発を手がけて来た魅力ある地方私鉄の車両工場であり、並べられた中古台車の部品一つ一つに惹きつけられた。工場の中でスポーク車輪がひときわ美しく輝いていた。 

 貴志川線 伊太祁曽の小さな車両工場.  1965.8.4
庫内に休むモハ202と奥には改装中の小型電車らしき2両が見える。この車両工場もガソリンカーの電車化改造を数々やってきた。

お馴染みの野上電鉄の日方車庫も凄い.1965.8.4
数々のガソリンカーの電車化は見事でその後、関西大手私鉄の払下げ車をネタに手持ち中古部品を組合わせて多くの野上仕様に仕上げてきた日方車庫。
庫内には元阪神869(→野上モハ51)の車体がマルーン色のままで置いてあり、あちこちに外された様々な電動機が積み上げられていた。この車両も他の譲受車の中古台車を流用して登場したようだ。  

6 件のコメント:

モハメイドペーパー さんのコメント...

淡路交通は垂直カルダンの電車など、興味深い車両がいたのですが、行けないうちに廃止となりました。そんなに明るいとは思えない庫内がいい光線状態で撮れていますね。

Cedar さんのコメント...

淡路島には縁あって、昨年福良に一泊し、元鉄道駅だった場所からバスで神戸に戻りました。線路跡も遺構も何一つ残ってなかったのは残念でした。

katsu さんのコメント...

モハメイドペーパー さん
宇山にあったこの電車庫は天井には明り窓がある等で、確かに庫内の採光がうまく行っているようです。
この時の垂直カルダンはモハ2008だけで試験車でした。
海に近い神鋼電機の鳥羽工場から運ばれた垂直カルダン・パワーユニットを古い台車に組み込んでしまう、
中々興味深い電車庫はまるで模型のようです。

katsu さんのコメント...

Cedar さん。
明石から洲本へ向かった時は船とバスを乗り継いで奥地にたどり着いた感じがしたものです。
今は淡路島のどこへ行くにも関西から車やバスであっという間でしょうね。
Googleで見ても道路の整備による激変で何もかもが変わってしまった感じがします。
ホコリまみれの淡路島の味わい深い風情は遠い過去へ消え去ってしまったか。

ぬか屋 さんのコメント...

外されたイコライザー、ギヤーケース、アクスルメタル等吊り掛け駆動ならではの
パーツ類懐かしいです。

katsu さんのコメント...

ぬか屋さん
台車を分解して各部品が並んでいる風景が楽しいものです。
模型でも精巧な台車があれば似たような庫内風景が作れますね。