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高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2019年8月17日土曜日

小さなブリル台車 1


私が小さなブリル台車に夢中になったのはこの1枚の写真です。1967.3.7
広島電鉄・宮島線荒手車庫に休む1010形改造車1011+1012。
軸距を極端に縮めた最小クラスのブリル製台車が可愛い。

鉄ピクによれば写真の1010形改は正真正銘のブリル製造ブリル27E-1を履いていたようで、この小さな軸距1219mmブリル型台車は広電1010形、1020形、旧1040形と連接改造後の1040形に使われていた。


8/16から18日までビックサイトで開催中のJAMコンベンションで昨日これを見てきました。広島電鉄宮島線旧1040形。昭和32年に連接車化する前の姿は、小さなブリルと車体が魅力溢れるプロポーションで、実にまんがチックな電車です。模型の車輪径(実物換算)は実物より小さいよう?でプロポーションがよけい強調されている。
よくこんな稀有な題材を戦後カラーリング含めて再現したことに驚かされます。

この16番1/80に使われたYAMA模型のブリル76Eは軸距17mmで実物1219mmに最も近似のサイズ。40年前頃に手に入れた「だるまや」のブリル76Eも軸距17mmでした。


8 件のコメント:

esehoku さんのコメント...

先日の加南線からの繋がりで、ブリル台車のお話というわけですね。
台車も奥が深いと思いました。
今更かもしれませんが、車輌の細かなディテールがわかると、楽しみもより深まるという事なんですね。
小型ブリルはなるほど「可愛い」という形容が似合いますね。
模型でも、ずっと眺めていたくなりそうです。

katsu さんのコメント...

esehokuさん
こんなプロポーションが可愛い電車はどこかで製品化されるのではないでしょうか。
ある時代までの広電宮島線電車はどれ見ても魅力的だと思います。
模型は飾って眺める楽しみがありますね。
私は走らせるよりも飾って楽しむ方です。
美しい台車や線路は並べて眺めるだけで満足してしまいます。

Cedar さんのコメント...

27E-1や76Eは明治期の高床台車で、各地の市電はもとより、西鉄北九州線、阪神、京阪などのインタアーバンにも使われています。軸距の割に車輪径が大きいです。

katsu さんのコメント...

Cedarさん
小型ブリルで広電のこの極小軸距1219mmは他にあまりなかったと推定します。
国内で多く出回ったの小型ブリルはその上の軸距1473mmではなかったかと思います。
軸距の根拠がはっきりしているのは車両竣功図があるものだけで、
他は鉄ピクの私鉄車両めぐりにあった数値です。
これがブリル台帳と合わない・・?

Cedar さんのコメント...

この軸距のブリル76は、阪急37形に使われていますね。

katsu さんのコメント...

Cedarさん
吉雄長春氏の情報をベースにしたらしいブリル台帳では軸距1219mmはブリル27-Fしかありませんでした。
今度、トロリー派Cedarさんのブリル台車学を教えて下さい。

Cedar さんのコメント...

おや、こちらに27Fの記述がありますね。
27Fは北鉄のクハが履いてたイコライザ式です。その情報はあちらにコメントしました。
阪急37形の軸距については、東急1形との比較での記述が、お仲間荻原さんの新著「東急電鉄、車輌と技術の系譜」の中にあります。

Cedar さんのコメント...

たびたびすみません。広電1010形を調べると、CDF3系列のうちD形は台車がBrill 76Eとなっていて、お写真と一致しています。76の特徴である板バネの中心にあるコイルバネも確認出来ますね。(27系列は板バネ両端に提灯バネと呼ばれるコイルバネがあります)軸距については、27Fと同じく標準より短い製品もあるようです。
なんだかストーカーみたいですみません。