案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2025年5月17日土曜日

所沢駅前の西武車両工場跡を歩く

昨年秋にオープンした所沢駅前の再開発地区、その中心となるのが西武鉄道の旧所沢車両工場跡地に建てられた大型商業施設「グランエミオ所沢」だ。先日、短時間ではあったがその外観と構内を一回りしてきた。

この場所にはかつて、長年にわたって西武の車両たちが出入りし、点検整備が行われていた。鉄道ファンにとっては、まさに聖地の一つといえる場所だった。それが今、未来志向のショッピングモールとして生まれ変わった。

施設自体は、全国各地でよく見かけるようになった駅直結型の再開発商業施設と同様の設計で、外観もモダンで清潔感にあふれている。ショップも、ユニクロや無印良品などおなじみの名前が並ぶ。ただ、こうした施設を歩くたびに思う。どれも似たような構成・デザインで、どこか個性に欠けているのではないか。むしろ、地元の商店や食文化、歴史などを丁寧に掘り下げて組み込んだ施設こそが、これからの時代に求められるのではないか。

旧車両工場の線路跡などを活かした展示があるらしいが、いずれ線路跡の正確な位置や旧施設との比較をもとに、もう一度この場所を歩いてみたい。


西武鉄道車両工場跡地にできたエミテラス所沢(ショッピングモール)


所沢駅から線路がカーブして工場へ延びていたところ。


商業施設1階に鎮座している元山口線バッテリー機関車。


所沢車両工場とその引込線.1990年

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