案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2020年3月27日金曜日

熊本電鉄 泗水(しすい)の朝 続編

私の写真集で熊本電鉄の泗水(しすい)の朝を2枚組の写真でとり上げましたが、写真集では取上げなかった写真を追加して並べてみると面白いことが分かります。

撮影:1967.3.6
 菊池発の藤崎宮行上り電車が到着し下車した小学生親子が改札口に向かうと、小学生親子がいなくなったホームに犬が一匹。犬は到着する下り電車の方に顔を向けている。(写真集では使わなかった1枚)

そこへトレーラを牽いた菊池行下り電車がやって来た。

下り電車(左側)の乗客が数人降りると犬も一緒に改札口へ。
ホームにいた犬は下り電車で到着するご主人を待っていたのですね。
二人の男性のどちらかが犬のご主人でしょう。

15メートル級の大柄なモハ102。 昭和19年日立製 

電車に牽かれた奇妙なボギー貨車がとてもよく似合います。

交換列車が発車してまた元の静かな泗水(しすい)の朝に。

藤崎宮前のモハ102

6 件のコメント:

にぶろく さんのコメント...

菊池行の電車、トレーラーを置いて行ったのですね。
客を乗せたまま入換したのでしょうか。

katsu さんのコメント...

にぶろくさん
泗水~菊池間の乗客が少なかったのでしょう、
菊池行はカマボコ型客車(トレーラ)を泗水駅に置いていったようです。
当然、乗客乗せたまま入換したと思います。

菊池から引き返してきてまた連結して藤崎宮前に向かったのでしょう。
電車が愉快なボギー貨車やトレーラを連結して走る楽しい時代でした。

Cedar さんのコメント...

熊本の忠犬ハチ公ですね。電車もいいですがCedar的にはインタアーバンの貨車みたいなのに痺れます。

esehoku さんのコメント...

奇妙なボギー貨車、「ヤ」の表記が見て取れますけど、事業用車か何かだったのでしょうか?
パッと見では、よくある車掌室付き貨車(「緩急車」でしたっけ?)みたいですけど。
一応、鋼鉄製だったのでしょうか?

katsu さんのコメント...

Cedarさん
菊池鉄道時代の3フィートナローの小さな車体に36ゲージの
アーチバーを履かせたのでこのアンバランスが魅力ですね。
福島交通の貨車と似ています。
軽便アーチバーを横に並べたらこの36アーチバーはバケモノです。

katsu さんのコメント...

esehokuさん
ヤは屋根付貨車=有蓋貨車です。
ヤ5はナローから改軌した木造客車の窓を鉄板でふさいだそうです。
ヤ5の元になった木造客車の元は有蓋貨車だったということで愉快な経歴です。
こんな脇役たちが熊本電鉄の魅力を高めたのでした。