案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2017年9月20日水曜日

写真展 「草軽高原を往く」-北軽井沢・草軽電鉄の時代-

連休明け秋晴れの19日、9月10日~9月24日まで旧草軽電鉄 北軽井沢駅舎で開催中の写真展に行ってきました。草軽電鉄が走った土地の空気を吸いに行く目的もあり、平日の快晴を狙って軽井沢駅からバスでのんびりと北軽井沢へ向かったのでした。

秋晴れの軽井沢

軽井沢駅から北軽井沢までバスで40分ほど、車窓に浅間山を望めたのはこの一瞬のみ。

写真展会場となった旧北軽井沢駅舎。

写真展会場の入口。

駅ごとに纏められた展示パネル。
写真展は長野原町の二度平から小代までの区間約20kmに存在した5つの駅に限定したもので、二度上、栗平、北軽井沢、吾妻、小代の駅がパネルごとに纏められていました。

先人のカメラアイの素晴らしさと、小林さんの組写真の纏め方と説明文には唸りました。これほど感銘を受けた写真展は初めてです。
単品並べた写真展と違うのは、主催者小林隆則さんの草軽電鉄と草軽が走った土地への想いと拘りで、草軽電鉄に的を絞ったこれまでの奥深い活動を感じました。

展示パネルの纏め方と文章による情景描写にそれが表れていて、あの情景描写の文章を書くまでに一体どれだけの調査や聞き取りなどがあったことでしょうか。中でも2枚のパネルに纏められた小代(こよ)駅の純日本的な農村風景には動けなくなりました。

是非とも東京の大きな会場でも開催して戴き、多くの人に鉄道写真(情景描写)のインパクトを広められたらと思います。


4 件のコメント:

Cedar さんのコメント...

草軽も間に合わなかった電鉄のひとつでした。
映画「カルメン故郷に帰る」の駅のロケ地はここではなかったでしょうか?

katsu さんのコメント...

Cedarさん
日本初の総天然色映画「カルメン故郷に帰る」の舞台は正にこの北軽井沢駅です。
映画で観たより駅がなんとなく小さく感じたものです。
この駅で繰り広げられた映画の様々な場面が目に浮かんできました。
軽井沢駅から曲がりくねった道の木立を縫ってたどり着いた北軽井沢も、
今では渋谷から直通バスがあるのですね。

鉄道青年 さんのコメント...

katsu様
ご返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。
遠いところ、お運びいただき有難うございました。最大級の評価を頂き、素直に大喜びしております。
もちろん一番は、当時写真を残して頂いた撮影者の方々の、抜群なセンスによるところが大きいのですが、それらを構成するわたしが雰囲気をおとしめてしまわないように、解説には力をいれたつもりです。katsuさまの、写真と解説との “相乗効果” で、より一層写真をよく見て頂いたのでしたら、本当にこれ以上の評価と喜びはございません。
わたしにとりましても、草軽を身近に感じた2週間でした。わたしは本当に幸せものだ、と思います。

katsu さんのコメント...


鉄道青年さん
写真展の主催者にコメントいただき恐縮です。
よい写真展を見せて戴き北軽井沢へ行った甲斐がありました。

写真の解説には相当力を入れたとのこと、そうでしたか、想像通りでした。
写真は撮った本人でないとその場の描写は書けないのが普通ですが、鉄道青年さんは遠い昔の撮影現場に立って書いていますね。その場の描写を書くにあたり、こういう手法があることを今回初めて知りました。
それとパネルごとのメインタイトルとサブタイトルは一定の法則があるわけではなしで、この辺りは大変に考えられたと思います、参考になりました。
写真の感動を伝えるのには解説の力が大きいですね。