案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2016年4月15日金曜日

上武鉄道の英国系4号機と米国系7号機

上武鉄道の終点西武化学工場内にある機関庫に並んだ1886年英国ナスミス・ウィルソン製4号機とピッツバーグ製7号機。この対称的な英国系と米国系機関車を写真で比較してみました。

 西武化学工場内 1962.12.23
 機関庫の全景はこんな感じであった.

英国系4号機

米国系7号機


英国系4号機

米国系7号機

英国系4号の下回り.理にかなった機械設計の結果から生まれた繊細なラインの美。
  
米国系7号の下回り.いかにも米国系の厚肉の造形美。


7号機


4 件のコメント:

esehoku さんのコメント...

デザインにもお国柄が現れているのが楽しいですね。
ヴァイオリンなんかも、音響学的に最良なのは棺桶型で、あの形は見た目上のこだわりが絶対にあると聞いた事があります(一説によると女体型だとか…)。やはり「遊び心」もデザインの内なのでしょう。
いかにも優美な英国型、肉厚な米国型…う~んなるほどと思います。好みのデザインテイストとか、作り手の思い入れ、見た目のこだわりをたっぷりに盛り込む事ができた時代だったのですね。
「遊び心」なんて軽薄な言い方なのかもしれませんが、やはりそれを感じます。

katsu さんのコメント...

esehokuさん
ヴァイオリンのあのカタチは数百年前に生まれてからほとんど変わっていない。
完成しつくされて変えようがないのだと思います。
種々雑多なカタチがある他の楽器とはかけ離れていますね。
蒸機機関車は作り手のセンスを織り込んだところが確かにありますね。
ただ動力伝達部の形状の美しさはセンスよりも理にかなったカタチの結果なんでしょう。

靑蛙 さんのコメント...

製造国による特色として
実用的なアメリカ製(3020形)、保守的なイギリス製(1900形)、機能的なドイツ製(60形)
と臼井茂信さんが述べています。(国鉄蒸気機関車小史)
古典機関車をみる楽しみはこんな点にもあるのでしょうか。各地に散らばっていた蒸気機関車の再掘り起しの
きっかけとしてこのブログの取り上げ方は良いと思います。














katsu さんのコメント...

青蛙さん
臼井先生の製造国の特色はうまい表現ですね。
なるほどと思います。
これらをお手本にした国産機にオリジナルのイメージが残っているところが面白いですね。