南武線の西国立駅の脇にあった立川機関区。1963(昭38)年に立川機関区を訪問した目的は0番模型でお馴染みだったED16を撮影することであった。
ED16は、1931(昭和6)年から18両製造され中央線や上越線で活躍し、一部は関西の阪和線にも配属されたが1970年頃までに全機が立川機関区に集結したそうで、青梅線・南武線で活躍していた姿をよく見掛けたものだった。
奥多摩で採掘された石灰石を浜川崎(第一セメント、日本鋼管)や高麗川(第一セメント)まで運ぶ 日本の基幹産業(セメント・鉄)を支える重要な輸送ルートが青梅線・南武線そして八高線であった。
この石灰石輸送列車の牽引を担ったのがED16で、1970年の青梅線奥多摩~南武線浜川崎間では
1日10本も運転されていた。(運転本数はRMライブラリー 鶴見貨物線回顧より)
ED16引退のお別れ列車. 東青梅-河辺 1983.03.20 ED16は3月27日で廃止となった
昭和38年の夏休み明け9月の日曜日、休日の川崎工場地帯の専用線めぐりを国鉄電機撮影に急遽変更し渋谷から西国立へ向かった。事務所におことわりすると簡単に許可が下り、この日のED16とED27の運用を詳しく説明して頂いた。それにしてもこの立川機関区の人達は皆親切で実にありがたかった。
南武線西国立駅の脇にあった立川機関区. 1963.09.08
現在この辺りには巨大なマンションが立ち並んでいる.
南武線西国立駅の脇にあった立川機関区
ED1616
庫内に休むED16群
2時間ほど待ってやっと帰って来たED2714.南武鉄道向けに4両製造された日立製電機
ED2714とED167
親切にして戴いた機関区の皆さん