2018年7月12日木曜日

くびき野に消えた軽便

今回の本「地方私鉄1960年代の回想」でキャプションがいらない1枚がこれだったと思います。
12年前の写真展ではこの写真で多くの人が物語を想像して楽しんで下さいました。
この写真の前や後に一体どんなことが起きていたのだろうか、
どんな家族だったのだろうかと。

そんな写真の楽しみ方を東京都写真美術館で開催中のTopコレクション 楽しむ、まなぶ「イントゥ ザ ピクチャーズ」で初めて知りました。
なるほど、今の写真展はメインタイトルだけで野暮なキャプションがないのはそれだったのか。

写真を時代の資料として見て情報を得るというだけではなく、自分の興味にそって写真の中に写っているものをじっくり見ることで、気づかなかった別の一面に気付いたり、わからないことを発見したり、わからないことを楽しんだり。東京都写真美術館より

解説は不要なんでしょう。

2 件のコメント:

  1. 貴兄のお写真のすごいところは「物語を想起させる」ことなんです。
    映画的というか、若いころシナリオ教室に通ってる時の宿題で「踏切に立って列車の通過をみてる男女のその前後の物語を想像しなさい」ってのがありました。

    返信削除
  2. Cedarさん
    鉄道写真のキャプションは鉄道名、撮影場所、年月日が必須で更に解説が加わる。
    キャプションを読んでから写真を見る、それは正確な情報を得る楽しみ方。

    それと違って、写真から物語を想像する楽しみ方では確かにキャプションが要らないですね。
    キャプションがあるとその情報によって見る人のイメージが固定してしまう。
    正確な解説は写真をつまらなくしてしまうということなんですね。
    これまで、私はあの頸城の大池駅の写真にキャプションで詳しく物語を書いた方がよいと思っていました。

    返信削除