上見附駅の構内で目に止まった気になる2両の客車。ユーモラスなカマボコ屋根の客車と、古い都電を改造した客車。これらは昭和48年の栃尾線近代化(総括制御編成化)の数年前まで活躍した。
撮影: 全て1964.3.22
カマボコ屋根のホハ20.上見附 画像クリックで拡大
駅の脇には日通の建物から排出される煙、その先に朽ち果てそうな建物が並ぶ1960年代の風景が.
そんな風景を背に停車していた簡素な作りのカマボコ客車。昭25年自社工場で新作されたホハ20で、もう1両の同形ホハ21は何と電車に化けている.模型でも簡単に作れそうなカタチに思わず車体各部の寸法を測ってしまった。
↓が元カマボコ客車ホハ21を改造して出来た電車で、元の面影は全くない.
細面で中々スマートなモハ211(元カマボコ). 悠久山
写真を付け合わせてみるとこの編成はモハ211+ホハ11+ホハ20で、
なんと味わい深い編成だろうか.
元都電のホハ11.上見附
こちらは昭3年汽車会社製の元都電杉並線の電車を客車化したもので、妻面の窓が低いのが元路面電車らしい.アーチバー台車に交換など改装してすっかり軽便客車になりきっている。
発車待ちの元都電ホハ11の車内には子供が一人.
車内は木作りで両開き式の客室ドア、紐のような吊皮、網棚やシート等 都電の名残りかも知れない.
客車内は寒いせいか乗客の多くは前の電車に乗り込んでいた(下の写真)
手をつないだモハ211(元カマボコ)とホハ11(元都電).