でこぼこ道路の土と砂利に埋もれた細いレール。車に踏みつぶされてレールは狂わないのだろうか。
軌道線廃線の5年前1964年、この頃はまだマイカー時代到来の前で、軽便鉄道は乗客で賑わっていた。消えゆく鉄道の寂れたムードなどは全く感じられなかった。
西公園停車場 1964.8.2
夏のある日の夕方、列車が到着すると沢山の人が降りどこかへ向かっていた。
駅の近くに人が多い光景はこの併用軌道区間でよく見かけた。車内もお客で溢れていた。
昭和30年代らしい風景は、建物だけでなく街に車でなく人が多いのも特徴だった。
西公園を発車すると併用軌道から専用軌道に入り、家並の中を抜けて西花巻へ向かう。
西公園 - 西花巻
狭い道路のうねった線路を行く。 西公園 - 石神
西公園 - 西花巻
一連の写真からこの地の当時の情景がよくわかります。通りの電車の脇を歩いて行く人、待合室の前で待つ人、電車に乗り込む人。
返信削除まだ利用者が多かったんでしょうね。鉄道とそこで生活する人々との生業がこのコーナーのテーマでしょうか。時代の背景が全体的に
読み取れる回想集です。無機質な車両をアップした写真が謳歌する今の風潮ですが、ワビサビを感じます。青蛙
青蛙さん
返信削除花巻の風景から「落日の軽便にいかにお客が多かったか」が判ると嬉しいです。
70年代の落ちぶれた廃線とは違い、この頃の廃線は元気のまま無くなってしまった感じがします。
その原因は60年代後半のマイカーの普及でしょう。今の中国みたいですね。